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すぐに登録解除できる携帯メルマガは、
まず「読者1000人」を目標にしよう

　この連載も3回目。前回は書くテーマや読者に好まれる配信のポイントを細かくレクチャーしました。

　そして、メルマガの登録、配信の準備が整ったら、次は「読者獲得」です。

　ツイッターのフォロワー数にせよ、パソコンのメルマガの読者数にせよ、ソーシャルメディアでは、「つながっている数が多ければ多いほどいい」という風潮があります。確かに、反応を見るためには、ある程度母数が大きい方が有利であることに間違いありません。

　しかし、「携帯メルマガ」に関して言えば、それとは少し違うと思っています。

　ご存知とは思いますが、「携帯メルマガ」というのは、読者が少しでも「受け取りたくない」と思えば、簡単に解除されてしまうもの。つまり、パソコンメルマガのような「受け取っていても読まれないメルマガ」ではなく、「最初から受け取らない」、もしくは「受け取って開封する」かどうかなので、残っている読者は開封率も高く質のいい読者ばかり、ということになります。

　ですから、まず目標にしたいのは1000人です。1000人いれば、かなり効果が見込めます。

 「1000人なんて！」と驚かれる方も大勢いらっしゃることでしょう。しかし、すでに起業している人や顧客がある程度いる会社であれば、まずは400～500人のアドレスくらいは集められるのではありませんか？

　そして、その1000人を定期的な携帯メルマガの読者にすることが、顧客獲得への道を切り開きます。

　それでは、どうやって1000人の読者を集めればいいのか。これには、やはり今いる顧客を洗い出し、継続して情報を送っていくことが大切です。

次のページ>> すぐに「読者登録」してもらえる3つポイントとは!?

　つまり、成功する集客術というのは、携帯メルマガという新しいツールを使ったとしても、本質的には「現在いる顧客を見込み客として再び活かし、そのうえで新規顧客を増やしていく――。それに尽きるからです。

　携帯メルマガを配信するには、顧客のリストがあるような企業や店舗であれば、まずはその人たちの携帯のアドレスをきちんと取得することです。

すぐに「読者登録」してもらえる
3つポイントとは!?

　ネットの店舗運営であれば、一度でも買い物をしていただいた顧客のデータが手元に残ります、でも、リアルな店舗に来てもらったお客様にメルマガ登録を促すにはどうしたらよいのでしょうか。

　私の経験から言わせてもらうと、アドレス登録の際、次の3つのポイントをクリアすることが重要です。

　その3つのポイントとは、

 「すぐに」
 「その場で」
 「もれなく」

　という3つです。

　この3つが揃うと、携帯アドレスが取得できる率が格段に上がります。

　まず「すぐに」。

　これは文字どおり、時間がかからないということです。
すぐに登録してもらうには、なんと言っても「ＱＲコード」を活用するのがベストです。

次のページ>> その場ですぐに登録させ、「いいことが起こる」とわからせる

　携帯からＱＲコードを読み取ってもらい、そのＱＲコードに登録してある送信先に空メールを送ってもらうことで、空メールを送ったお客様のアドレスがわかります。

　実はこのＱＲコード、誰でも無料で簡単に作成できるサイトがあります。「ＱＲコード」「無料」などと検索してみれば、すぐに見つかります。これらを利用してショップカードや名刺、チラシなどに印刷するといいでしょう。

　また、「すでにショップカードなどが手元にある」という方は、このＱＲコードをシールに印刷して、ショップカードに貼り付ける、自分の名刺に貼って手渡すなどしてみましょう。

　次に「その場で」。

　その場ですぐに登録させ、その結果いいことが起こるとわかるようにします。サンプルやプレゼント、クーポンなどお得なものを用意するなどして、その場で行動させるのです。

　人間の特性として、「後で登録しよう」と思っても、ついつい忘れてしまいます。女性向けのちょっとした店舗であれば、お店の商品の試供品やサンプルなどでも構いません。とにかく「その場で」登録してもらうことが肝心なのです。

　最後に「もれなく」。

　これも行動した結果のお得感の演出です。「登録した方の中から抽選で○名に」というよりも、「今、登録した方全員に」としたほうが効果的でさらに、「その場で使える10％割引券をプレゼント」などとするのです。

　こう考えると、最近居酒屋などでよく見かけますが、テーブルにＱＲコードを掲載したチラシが置いてあり、料理が運ばれてくるまでに携帯サイトにアクセスし、「メアド登録など記入した人全員にその場で飲食10％割引」などというやり方は、この3つのポイントを満たした非常に有効なやり方であると言えますね。

次のページ>> 効果的なメルマガは、「属性の絞込み」「アドレス管理」が重要！

効果的なメルマガを送るには、
「属性の絞込み」「アドレス管理」が重要！

　メルマガ配信で一番のキモは「アドレス管理」です。無料配信スタンドの読者と、一度でも店を利用したことがある、接触したことがあるお客様は区別しなければなりません。

　見込み客を顧客へ、顧客をリピーターへと階段を昇らせる手段が、メルマガを中心とした集客術になります。

 「まぐまぐ」など、無料の配信スタンドを利用する上で一番問題なのが、登録者数はわかっても直接アドレスがわからない、属性（男女、年齢など）が不明ということです。

　そこで、読者のアドレスを知るための方法として「問いかけ」をするやり方があります。

 「答えをこのアドレスに」と掲載しておけば、何人かはそこへメールしてくれます。すると、アドレスの取得ができるのです。アンケートは一度に聞かずに、細分化することがコツ。「男性ですか？　女性ですか？」といった性別から、年代やそのメルマガに合った内容などを問いかけます。

（例）

　第1回目　あなたは男性ですか？　女性ですか？

　→結果：女性が多い

　第2回目　あなたの年代は次のどれですか？

　10代・20代・30代・40代・50代・60代・その他

　→結果：20代が多い

次のページ>> 「メルマガを登録して」とは言わずに誘導し、読者登録が100％に？

　第3回目　赤ちゃんや小さいお子さんがいますか？

　→結果：ＮＯが多い

　第4回目　今どんなことが知りたいですか？

　ダイエット・ビューティ＆コスメ、体質改善・サプリメント・その他

　→結果：ダイエットが多い

　ポイントは、質問はなるべく簡単に！　そして結果を必ず掲載すること。「次号はアンケート結果を発表します」などとイベントにしてしまえば、メルマガのネタにもなりますし、読者にとっても他の読者のことを知ってみたいと思うはずです。

　さらにこれらを応用して、たとえば

 「女性の方限定で、答えてくれた方には○○をプレゼント!　応募はこちら
 「先着3名様までで、質問や悩みに答えます！」

　といったように、ちょっと「お得なこと」をプラスするとメールを送ってもらえる確率が格段に上がります。

「メルマガを登録して」とは言わずに誘導
来客の読者登録が100％になったワザとは？

　さて、ここでまた事例を1つ後紹介します。実際にメルマガ読者を増やすために、自分なりの工夫をした美容サロンを経営しているＡさんに実体験を書いていただきました。どのようにメルマガ会員を増やしていったのか、参考になると思います。

次のページ>> 本当は教えたくない「メルマガ成功」の一部始終を公開！

――本当はあまり教えたくないのですが……（笑）。

　サロンのユーザーさん向けにメルマガを始めようとしたときに、まず困ったのはどうやってアドレスをいただくか、そして登録の作業を簡単にするかでした。始めて来店されたお客様に携帯のメルアドを聞いたり、書いてもらったりするのはお互いに抵抗感があります。

　そこでＱＲコードを使いました。空メールで登録できるメルアドを予めＱＲコードで作成しておきます。そして、それを読み取ってもらい、空メールを送ってもらうことで、書き間違えや入力間違いが起きることがなくなりました。ＱＲコードはインターネットで検索して、無料で作成できるサイトを利用しました。

　しかし、ＱＲコードを使っても、どうやって気軽に登録してもらうかが課題になりました。

 「こちらを登録していただくと、キャンペーン情報が……」といったありきたりの言葉では、「登録しなくてはダメですか？」と拒否されることもしばしばありました。

　そこで、「登録」という言葉を一切使わないようにして促し方を変えてみたところ、ほぼ100％読んでいただくことができるようになりました。

　どんなところに工夫したかというと、まずカウンセリングの際に、「結果を出して行くためにはサロンケアとセルフケアの合わせ技が大切」と説明します。

　次に、「でも、自宅でできるお手入れ方法を忘れてしまうことがあるので、メルマガで今日お話した内容などをお届けしているんです」と伝えるようにしました。

　また、「忙しくてなかなかサロンへ行けないときは、メルマガだけでも読んで実践してもらえたらよい状態を保てますよ」と促すようにしました。

　そして施術後に、「先ほどのセルフケアのメルマガを読んでいただくと、今こちらのクーポンも差し上げているんです」、または「さらに初検料が無料になります」と、もうワンプッシュ付け加えることで、ほぼ100％読者になっていただけるようになったのです。

次のページ>> 「まぐまぐ」などを使い、相互紹介で読者を取得する方法も

「まぐまぐ」では相互紹介で読者を取得！
セミナーや交流会にもチャンスあり

　また、メールマガジン配信システムの「まぐまぐ」も利用しているのですが、宣伝などのお金をかけずにいかに増やすか。これは相互紹介を利用しました。

　メールで、会ったこともない発行者さんにお願いするのは気が引けてしまいますが、セミナーや交流会に行くと、メルマガを発行している方と知り合ったりします。

　実際に会って相互紹介をお願いすると、よほどの事でない限り快諾して下さったりします。さらに、読者数や読者の属性などが近い方々だとスムーズです。最近は、メールだけのやりとりで紹介し合うこともあるのですが、やはり一度会っているとお互いの紹介文にも心がこもり、読者増につながります。

　いかがでしょうか？　まずは良質な顧客を1000人、これを目指してください。