前に書いた「仕事がなくなる!?」の各論部分です。
給与の面でも、労働時間の面でも、人一人が生活してゆくに足る仕事というものが減っていくとしたら・・・。その一つの対策として、細切れの仕事を増やし、一人の人間がそれをいくつも掛け持ちするということが考えられます。
古くは「二足のわらじ」、最近ではワークシェアリングと言われているものが、それに近いですね。あと専門的技能を持つ人が、無償かそれに近い安値でその技能を公共のために役立てるプロボノも、その一環と言えるでしょう。
いまだに多くの企業では、兼業を就業規則で禁じています。サラリーマンが兼業しようと思ったら、会社に内緒でやらざるをえないケースが多いようですね。でも社会が、そして個々の企業が兼職を認めるようになり、同時に非「フルタイム労働」とでも言うべきものが増えると、いろんなメリットがあります。
- 雇用の絶対量が増える
- 高齢者、子育て中の女性、学生、外国人などが働きやすくなり、労働者の多様性が増す
- 一切働いていない人=無業者が減る
- 個人が能力を開発したり発揮したりできる機会が増える
よく言われるように、フルタイムの男性サラリーマンこそが労働者(のあるべき姿)だという観念は、時代遅れになっています。あとは、個々人の意識、そして社会の制度や慣行を、その変化に即したものに変えていくことではないでしょうか。その際、「保険」をうまく活用するといいのではなかろうか、という感触を持っています。ただこれを詳細に論じるのは私の手に余るので、今回は提示するだけにしておきます。