震災後、社会の流れが変わったことはいろいろあります。どうやら結婚も、その一つとなるかもしれません。
NEWSポストセブン｜震災きっかけで特定の男と交際したい、愛確認したい女が急増
東日本大震災から約1か月、不思議な現象が各地で起きている。
「これまで、どちらかといえば結婚に興味がなかった彼女から、“こんな時だからこそ、大事な人と一緒にいたい、家族になりたいって気持ちが強くなった。あなたはどう？”と詰め寄られたんです。嫌ともいえず、向こうの両親に挨拶に行くことになり、気圧されて、トントン拍子で婚約してしまいました」（31歳・会社員）
地震に原発「頼れる人欲しい」 結婚したい女たち増加中 (1/2) : J-CASTニュース
東日本大震災やそれに伴う原発事故で不安になり、結婚したいという女性が増えている。結婚相談所では、女性からの資料請求が増加、百貨店では婚約指輪や結婚指輪を買い求める人が多いという。
後者は前者のパクリかもしれません。ただ結婚情報サービス、宝飾、百貨店の業界がそれぞれ「急増」を証言しているところを見ると、少なくとも短期的には「前年同期比*割増」みたいな大幅アップとなりそうです。この現象を、テレビや雑誌などいろんなメディアが取り上げるようになれば、もしかすると結婚、少し遅れて出産のブームみたいなものが起こるかもしれません。
第二次世界大戦の後、各国でベビーブームが起きたことはよく知られています。夫婦や恋人が久しぶりに再会し、結婚・出産に向かったということでしょうが、心理的な要因も決して小さくないように思います。戦争から無事生き残ったことで、無意識のうちに「パートナーと生きること」「子孫を残すこと」を貪欲に求めるようになるのではないでしょうか。
今回の震災、心理的にはそれに近いインパクトを日本人（特に東日本に住む人）にもたらすのかもしれません。原発事故とそれに伴う放射性物質飛散は、攪乱要因としてまだ当分の間は残りますが。
マーケティングの専門家からは、こんなご指摘も。
ライフスタイルも消費もマーケティングも変化する : アゴラ – ライブドアブログ
ではどのような価値を求めたトレンドが生まれてくるのでしょうか。想像してみました。さまざまなトレンドが考えられますが、次の３つの価値を重視する傾向が起こってくると思います。
重要なのは「絆の価値」だと思います。家族、友人、また、被災地の人たちとの絆、価値観を共有する人たちとの絆です。絆を確かめ、絆を深めるための商品やサービスへのニーズが高まってくるのではないでしょうか。
さらに「時間の価値」です。どのように時間を過ごすかに意識はいやがおうでも向かいます。
もうひとつが、「変化の価値」です。生活のリズムや気分を変えることへの価値意識が高まってくるものと思います。
先日、震災で葬送分野にどんな変化が起こるだろうか、という記事を書きました。こうしたトレンドは、どの「業界」の人も注意深く見守っておくべきでしょうね。