「水戸黄門」が終わる

投稿者: | 2011-07-19

先日、TBSから今回のシリーズ(第43部)で打ち切るとの発表がありました。

水戸黄門…42年の歴史に幕“五代目”無念/芸能・社会/デイリースポーツonline

1969年にスタートしたTBS系の時代劇ドラマ「水戸黄門」(月曜、後8・00)が、現在放送中の第43部をもって終了することが15日までに決定した。現在、“五代目黄門様”を務め、前夜に番組終了を聞かされたという俳優・里見浩太朗(74)は同日、都内で会見し、「突然ズバッと後ろから斬られたようで、残念よりも痛いという思い」と無念の表情。制作サイドは42年の歴史に幕を下ろす理由を、「時代の趨勢(すうせい)で、決して視聴率が原因ではありません」と説明した。

既に民放では、時代劇の連続ドラマは壊滅状態です。「水戸黄門」は最後の砦だったわけですが、それも時代の流れには抗しきれず、といったところでしょう。残るはNHKの看板番組の一つである大河ドラマだけ、といった感じでしょうか。

とはいえ、映画の世界では藤沢周平原作のお話がたびたびヒットしています。現代人に飽きられたのは、時代劇そのものというより、マンネリな展開だったり、チャンバラだったり、といったところではないでしょうか。「JIN」が大人気になったことを考えても、「人」を丹念に描けば、時代劇でもある程度の視聴率が取ることは可能と考えます。

さて水戸黄門です。

これまで主人公である水戸光圀自体が入れ替わってきました。東野英治郎さん、西村晃さん、佐野浅夫さん、石坂浩二さんと来て、現在(そして最後)の里見浩太朗さんが五代目です。それぞれの「黄門様」に個性があり、その違いもファンの楽しみでした。ただ里見浩太朗さんは長らく「助さん」をやっていましたし、ご老公という雰囲気ではなく、やや興ざめしたのも事実です。

あと最近の水戸黄門は、画質が良すぎて画面に陰影がとぼしく感じられました。「悪人」がそれっぽく見えない気がしたのは、私だけではないことでしょう。

マンネリや勧善懲悪の権化として語られることの多い、水戸黄門。でも実は、毎回それぞれの土地の名産品や風物を織り込んでいたり、ホロリとする人情話が描かれていて、それなりに楽しめるシリーズでした。だからこそ、こうも長く続いたのでしょう。最近は観ることもほとんどなくなっていましたが、12月の最終回はぜひ観ようと思います。

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