私もそれほど詳しいわけではありませんが、がんの治療は今も目まぐるしく進歩しているようです。
- 研究によって新たな治療法が開発・実用化された
- 我が国のがん医療体制の整備が進み、個々の医療機関の提供する医療のレベルが上がった
この2つのおかげです。
「10年前に家族をがんで亡くした」などといって、がん治療についてわかったつもりでいると、大きな勘違いをしていることになります。
自分や家族ががんにかかった場合に、医療者と良好なコミュニケーションを取るためにも、がん治療の最新事情についての知識は、折りに触れてアップデートしておくべきではないでしょうか。私の提唱する遺言に関しても、ざっと5割の確率でかかるがんについて知っておくことは、医療に関する意思表示をする上で、大変に重要です。
一番いいお勉強法は、専門の医師や学者が書いた本を読むことでしょう。ただそれを全員に求めるのは酷なので、テレビでそうした情報番組を放送したり、雑誌やネットのシニア向けメディアでそうした「特集」を組むことをお願いしたいものです。
なお、我が国はがん検診の受診率の低さもいっこうに改善されません。それも、がんに対する知識・意識が必ずしも高くないことの表れではないでしょうか。一番大きいのは、「がんと診断される恐怖」だと思いますけど。