iPhone 4アンテナ会見への競合他社からの反論まとめ

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iPhone 4アンテナ会見への競合他社からの反論まとめ

アンテナ問題は他のどのスマートフォンでも起こる現実」とiPhone 4プレスカンファレンスでジョブズCEOは説明し、アンテナページを設けて競合製品のバーの減りっぷりをアピールしてますが、これに対し他社からは早速反論が相次いでます。まとめてどうぞ。

トップバッターは、お隣カナダのリサーチ・イン・モーション(RIM)共同CEOのマイク・ラザリティヅ氏とジム・バルシリー氏。「BlackBerry Bold 9700」が槍玉にあがりました。

アップルは自分で招いた大失態にRIMを巻き込もうとしているが、これは容認ならない。アップルのRIM製品批判は一般社会のアンテナデザイン問題に対する理解を歪曲し、アップルの置かれた厳しい状況から注意を逸らす周到な試みに思える。RIMはアンテナデザインの世界的リーダーであり、この20年以上に渡り、効率良く実用的な無線感度を備えたワイヤレスデータ製品で業界をリードしてきた。その間、RIMはアップルがiPhone 4で採用したようなデザインは見送り、代わりに特に電波の弱いエリアで通話落ちリスクを軽減する革新的デザインを採用してきた。ひとつ確実なのは、RIMカスタマーなら適正な接続確保するケースなどかけなくてもBlackBerryスマートフォンが使える、ということだ。アップルは明らかに、あるデザイン決定を行った。その決定には自分で責任を取るべき。アップルの問題にRIMと他社を巻き込もうとするのではなく。(CrackBerryに発表した正式声明)

続きましてフィンランドはノキア。会見で特に名前が出なかったノキアがなんで? と思ってしまいますが、一応アップルを名指しで批判は避けてますよ。

アンテナデザインは複雑な課題であり、この何十年にも渡り何百という携帯モデルを出してきたノキアのコア・コンピタンスです。ノキアは内蔵アンテナのパイオニア。1998年発売「Nokia 8810」はこれを装備した初の商用携帯です。

ノキアでは何千というマンアワー(工数)を投じ、人が電話をかける時、楽曲を流す時、ウェブ閲覧の時などに電話をどう構えるか人間行動を研究しています。人と人を繋ぐことを第一に考える会社ですから、アンテナ感度と物理的デザインが相容れない場合はアンテナ感度を優先します

一般的に、携帯端末のアンテナ感度はきつく握ると、握り方によっては影響を受ける場合もあります。だからこそノキアの携帯では、例えばどちらの手に持っても良いなど、実生活のあらゆる状態で許容範囲の感度を確保できるデザインを採用しているのです。

ノキアでは携帯の構え方の研究に何千というマンアワーを投じ、それをデザインに反映しています。例えば、携帯電話のトップとボトムの両方にアンテナを装備し、素材とそれをメカニカル設計にどう使うか慎重に選ぶなどしながら。

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次は人気のLegend、Desire、Nexus Oneではなく、何故かErisがアンテナゲートに引きずり込まれた格好の台湾HTC社です。正式声明ではありませんが、国際広報チーフのエリック・リン(Eric Lin)さんはPocket LintにiPhone 4は顧客クレーム率0.55%と言うけど、Erisはもっと少ないと言ってます。

うちはカスタマーの大体0.016%ですね。Erisでは電波やアンテナ問題のクレームはほとんどありません。

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最後に韓国のサムスン。会見のステージで、あのマイナーな「Omnia 2」がこき下ろされました。

iPhoneのアンテナは端末左下のサイドだが、Omnia 2ではアンテナはボトム。我々のデザインでは手とアンテナの間にちゃんと距離がキープされてるのだ。スマートフォン発売前にフィールドテストも隅から隅まで行った。これまで感度で問題は起こっていないし、そんな問題は今度も起こる隙はない。

[CrackBerry, Engadget, Pocket Lint via Engadget, Korea Herald via Samsung Hub]

関連:インターナショナルビジネスタイムズ(IBTimes)

Casey Chan、Jack Loftus、Gary Cutlack(原文1原文2原文3/satomi)