四六時中、仕事ばかりに根をつめてしまうのではなく、ときにはリラックスしたり、リフレッシュする時間も必要ですね。中には、7年周期で1年間の長期休暇を取るという達人もいますが、日々、多忙をきわめていそうな、あのビル・ゲイツやスティーブ・ジョブスですら、定期的に「じっくり考える週間」という名の休暇を取り、思考を活性化させているそうです。

こちらでは、ソーシャルイノベーションをテーマとするプログラム「The Feast」の共同創始者でもある起業家、Michael Karnjanaprakorn氏が自らの経験も踏まえてまとめた「じっくり考える週間」のススメを、ご紹介しましょう。

 

数週間前、コスタリカのモンテズマに行き、リゾートホテル「Anamaya Resort」に1週間滞在。ヨガや瞑想、読書などをしながら、「じっくり考える週間」を過ごした。人生の目標や方向性を見直し、自分をリセットさせ、充電する機会になった。

人生のToDoリストを作り、幸せにまつわる多くのリサーチもした。キャリアの成長ではなく、個人としての成長に集中し、森にハイキングに出かけたり、オーガニックフードの調理法を学んだ。また、毎日、ヨガ・瞑想をすることで、マインドをクリアにできた。朝日が昇る間、何時間も座り、美しい周りの景色をただじっと見つめていた。このような経験をすることで、「自分がこれから、いち個人として、プロフェッショナルとして、何をしたいのか」を、より明確に判断することができた

ビル・ゲイツも、長年、定期的に1~2週間程度のこのような休暇を取っている(英文)ことで知られている。この期間中は、マイクロソフトの社員はもちろん、家族・友人すら、邪魔はご法度だ。マイクロソフトで生まれたイノベーションの多くは、ビル・ゲイツの「じっくり考える週間」から生まれているそうだ。

電話やインターネットによって、いつでも何にでもつながれる時代だが、これらによって、定期的に邪魔されているともいえる。世の中から接続を絶つと、時間は実にゆっくりと流れる。このようなひとときこそ、大切にすべきだ。なぜなら、ヒトは、自分が情熱を持っていることに対して、一生懸命働くものだからだ

私は、「The Feast」の共同創始者でもある。このほど、4回目のカンファレンスを開催し、盛況に終わった(カンファレンスの様子は、以下の動画でどうぞ)。

Watch live streaming video from alldaybuffet at livestream.com

しかし、「The Feast」の活動において、今後は、カンファレンスの割合は減らしていこうと思っている。なぜなら、カンファレンスの価値が少なくなってきているからだ。その代わりに、20人程度の「Feast Retreats」というイベントを立ち上げ、今回の「じっくり考える週間」で自分が学んだことを「The Feast」のコミュニティにも共有したいと考えている。このイベントでは、週末、携帯電話やWi-Fiの利用を一切禁じ、ヨガや健康的な食事などを楽しみながら、個人の成長につなげてもらう狙いだ。

「じっくり考える週間」は、必ずしも、どこか外国に旅しなければできない、というわけではありませんしかし、1週間程度仕事から離れると、個人としての成長に集中でき、自分をリフレッシュさせ、活力を取り戻すきっかけにはなりそうですね。年末年始の休暇について計画中の方は、ぜひこのアイデアも参考にし、2011年に向けてリセット&リフレッシュの時間を取ってみてはいかがでしょうか?

The Power of Time Off [Michael Karnjanaprakorn]

Michael Karnjanaprakorn(原文/訳:松岡由希子)