エイサー(Acer)がデルを抜き、ヒューレット・パッカード(HP)に次ぐ世界第2位のPCメーカーに台頭しつつある、という記事がNYタイムズに出ましたね。
急成長を加速したのはネットブックをはじめとする低廉PCの売れ行きと、何ヶ月もトレンドを先取りし他社が消費者にそんな需要があることさえ気づかぬうちにPCの新機能を出していく(業界人が『ビジョン』と呼ぶ)先見性。そして、より安くハードを売るPCカンパニーに消費者がなびく傾向が強まるソーシング・エコノミーも追い風になったと、NYタイムズは書いてます。
エイサー快進撃のパズルを読み解く最大のピースは、しかし、同社が近年大々的に展開している買収でしょう。買収された会社を見ると、まるで1990年代初頭に僕や友だちが持っていたPCの製造元が延々雁首そろえて並んでるような状態です。
ここ過去2年間で、同社はeMachines、ゲートウェイ、パッカードベルなど各ブランドを買収した。エイサーは自社ブランドはメインストリーム向け製品として提供しながら、eMachinesは安価なブランドとして売り込んでいる。ゲートウェイの名前は米国内のより高価&高級なコンピュータをカバーするブランドとして使い、欧州向けにはパッカードベル・ブランドで同じ目的のものを提供している。
この4つ巴のブランド攻撃で、世界一円に均質なイメージを確立するというエイサーの最終目的にも複雑な厚いレイヤーが加わったことになる。が、(エイサーCEO兼社長の)Lanci氏は、消費者がコンピュータビジネスの中でこれだけ大きなパートを占めるようになった今、PCメーカーも自動車会社やP&Gのような、あらゆるシーンに対処する総合ブランドの後追いをしなくてはならない、と話している。
以上の要因と巧みな戦略、この2四半期の業績など総合的に判断すると、強豪デルを撃ち落し第2位の座にのし上がるのはエイサーだ、というわけですね。
GIZMODOの僕らには、そう言われても、なんだかシックリこないですけどね...。頼りないケーススタディで申し訳ないんですけど、Blam(ブライアン・ラム編集長)も僕も、知り合いでエイサーのコンピュータ持ってる人って誰ひとり名前が出てこないし...でも事実そうなのだから誰かは買ってるわけです(エイサーに対する当てつけで言ってるんじゃなく本当に)。 誰なんでしょうね?あなた?
[NYT]
Jack Loftus(原文/訳:satomi)
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