なぜ韓国人は英語を話せるのか――フィリピン格安留学のススメ新連載・世界一周サムライバックパッカープロジェクト(1/4 ページ)

» 2011年01月18日 08時00分 公開
[太田英基,世界一周サムライバックパッカープロジェクト]
世界一周サムライバックパッカープロジェクト

太田英基(おおた・ひでき)

世界一周中のバックパッカー。1月18日現在、ペルー滞在中。1年半で40カ国以上の訪問を予定。若者の外向き志向の底上げのため、海外で働く日本人を訪問したり、旅の中で気付いたことや発見したことをWeb中心に情報発信しながら旅をしている(サムライバックパッカープロジェクト)。学生時代に広告サービス「タダコピ」を立ち上げた元起業家でもあり、根っからの企画屋。Twitterアカウント「@mohideki」では旅の様子をリアルタイムに発信している。

 →目指せ世界一周!「サムライバックパッカープロジェクト」とは?


 楽天やユニクロの社内英語公用化が大きな話題となり、日本でも本格的に英語が必要なのではないかと注目度が高まっています。

 そんな中、日本での知名度は低いのですが、フィリピン英語留学というものが注目されつつあります。注目される理由は「価格」。学校にもよりますが、1日6時間のマンツーマンレッスンを受けられて、3食が付き、寝る部屋も提供されて月10万円を切るものもあるというものです。

 この価格は欧米留学では不可能でしょう。期間も学校によっては短期で1週間から受け入れてくれるので、学生の長期休暇はもちろん、忙しい社会人の短い休暇でもチャレンジできるかと思います。

フィリピンの首都マニラ

韓国人の英語力はフィリピンが支えている

 日本ではあまり知られていませんが、お隣りの国、韓国ではフィリピン留学はすでに当たり前の選択肢となっています。実際、フィリピンに数百校ある語学学校のうち95%以上は韓国人経営です。韓国人の英語力向上はフィリピンが支えていると言っても過言ではないでしょう。

 僕は世界一周の旅に出る前に、どうしようもないほど低い英語力を叩き直すため、短期英語留学を検討していました。旅先で現地のビジネスマンや外国の旅行者と交流を図るため、英語を事前に学ぶことは大変有意義かつ必要不可欠と考えていたからです。

 しかし、時間も予算もあまりないのが正直なところ。日本国内の英語レッスンは安くはないし、何よりも僕自身誘惑にとても弱いので、英語を学ばざるを得ない環境(外国)に身を置きたかったのです。「どこかに格安でバッチリ英語を学べる場所が無いだろうか」、そんな都合が良いことばかりを考えて探していたところ……、え、あるじゃないか!

 インターネットで検索をしたら突如現れた、「フィリピン留学」というキーワード。「え? フィリピンで英語留学? 驚くほどピンとこない……」、それがフィリピン留学との最初の出会いでした。そうして、色々と比較検討した結果、実際に僕は2010年5〜8月の3カ月間、フィリピンで英語留学を体験することになりました。

 結論。行って本当に良かったです。中学1年生レベルの英文法すら怪しい僕が、今、世界1周の旅の中で出会う外国人とつたないなりにも英語で意見交換や、一歩進んだコミュニケーションができるのは、紛れもなくこの3カ月のおかげです※。

※僕はTOEICスコアなどで留学前後の比較をしていないので、実際のレベルアップの具体値を知りたい方は検索すれば恐らくほかの体験者のレポートが見つかるかと思います。

フィリピンは実は英語公用語国

 今回はこれから英語留学を検討される方向けに、僕がフィリピン留学の魅力や、心得などをレポートします。少しでも参考になれば幸いです。

 まず前提なのですが、フィリピン留学は英語上級者というよりは、僕のように中学高校で勉強したことをきれいに忘れ去って、英文法知識ゼロから始めるような初心者〜中級者くらいまでが対象でしょう。フィリピン人はみんな英語を話せますが、英語ネイティブの発音ではないため、ある程度の英語力を身に付けたい人にまではオススメなのですが、それ以上は英語ネイティブの国が妥当です。ただ、僕を含む多くの日本人は、恐らくフィリピン留学で最初は十分こと足りるのではないかと思います。

 実はフィリピンは英語公用国です。フィリピンにはもともと米国の植民地だった歴史があり、現在でも義務教育の授業はほぼ英語で受けるため、義務教育を受けた人は英語を話すことができます。特に大学を卒業した人に至っては、フィリピン国内の英語学校でマンツーマンレッスンを行う資格を持つとのことです。また、大学生はもちろん、タクシーの運転手も英語を話せます。

 また、アジアの中でもフィリピン人は割とクリアな英語を話すようで、アジアの格安留学の中では他国の語学学校よりも定評があります。

筆者に英語を教えてくれたロキさん
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