イギリスのロック誌、『Classic Rock』のインタビューにて
ラーズ・ウルリッヒが『St.Anger』についての質問に答えています。

Classic Rock(以下、CR):『St.Anger』はあなた方の最悪なアルバムといってもいいでしょうか?

ラーズ:そう考える人がいてもいいと思うよ。

CR:そんな彼らに同意しますか?

ラーズ:それはできないね。このアルバムは良いとか悪いとかランク付けはできない。俺にとってはそんな単純なことじゃないんだ。俺が14歳だったらそんなこともできただろうけど、今では世界を(白黒つけない)グレーとして見ているからね。大体において。

CR:このアルバムのドラム音はヒドかったですよ。

ラーズ:あれはわざとやったんだ。俺たちがこれまで出したことのない音で誰かが「おっと!おっー!」ってなるようにね。『St.Anger』は他のアルバムとは独立した実験作だと思っている。俺自身、メタリカの大ファンなんだ。それを覚えておいて欲しい。かつて俺たちがやってきたように、ときどきこういった限界をファックしなきゃならない。俺たちはすでに『Ride The Lightning』をやった。いいレコードだと信じている。それをまたやる必要はなかったんだ。

CR:でも『St.Anger』のなかの良い曲でさえ、(長くて)キリがないです。

ラーズ:俺たちが最初から最後までこのアルバムを聴いたとき、俺が感じたのは、まぁほとんど俺なんだけど、この体験はすこぶる連打だってこと。リスナーにとっては試されるという点で堪えるものになった。だから俺たちは曲を未編集のままにしておいたんだ。みんなが曲を長く感じるというのはわかるよ。

CR:あなたはメタリカから離れてジェイムズ・ヘットフィールドと共通点は何かありますか?

ラーズ:いい質問だね。俺たちは2人とも映画とホッケーにかなり夢中なんだ。さらに2人とも旨い食べ物が好きだし、2人とも朝に靴を履いているよ。

CR:あなた方2人はどう一緒にやってこられたのでしょう?究極のおかしな2人に見えるのですが。

ラーズ:本当に楽しいからさ。一緒にジャムったりするのは本当に楽しいんだ。俺たちがメタリカ以外で共通することで大きいのは、お互いメタリカより家族を優先するということかな。これは新しいことだね。俺たちが同じ時期に同じ歳の子供をもったということが、一緒にバンドをやっていく直接的原因だと思う。片方だけ優先度が変わっていたら、たぶん関係を継続することはできなかっただろうね。

CR:ジェイムズについて世間に間違って思われていると思うことはありますか?

ラーズ:もちろん。いくつかあるよ。彼は世間で思われているよりずっと優しいし、傷つきやすいよ。彼の男らしい強さのほとんどは彼自身の不安感に対する対処のあらわれにすぎないんだ。とても穏やかな男だし、愛すべきヤツだといつも感じている。あいつと2人だけで過ごしているときはいつもベストな関係なんだ。問題は他のヤツが部屋に入るとすぐに始まるんだ。有利な立場を競ったり、部屋に入ってきた他人に対してそれぞれ争ったりする。おかしなもんだよ。

BLABBERMOUTH.NETより(2011-07-18)

かなり挑発的な質問が続いていますが、
さすがラーズ先生、冷静に答えていますね。

ジェイソンも同じ時期に家族を持っていたら
またバンドの状況も違っていたんでしょうかねぇ。

St_Anger
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