6月議会、終了しましたー。

すでにご存知の方も多いと思いますが、この議会で、
「子どもたちの安全対策に関する請願」が通りました。

保育園ママさんから出された請願で、
1565人の署名も提出されました。

請願の内容は、以下のようなものです。

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「3月11日に起こった東日本大震災・原発事故に関して、
未来ある子どもたちの安全と健康を守るために区で万全な
対策をとっていただきたく請願いたします」

1)港区独自の放射線測定と情報公開
2)学校及び保育園給食の食材の産地公開
3)学校及び保育園給食の調理における、放射性物質を
減ずる対策をしてほしい
4)乳児用調乳やお茶の水や茶葉の配慮
5)未曾有の原発事故の長期化に伴い、土壌や食材から
子どもたちの内部被爆を防ぐために港区独自の対策を講じていただきたい
6)東日本大震災を受けて、安全対策を強化してほしい

理由
WSPEEDIの3月25日づけ、5月10日になってようやく公開した
放射能拡散予想によれば、関東圏も大量に被爆していたことが
予測されます。

3月に、子供たちが浴びた放射能値を考えれば、すでに現在までに
原子力保安院やICRPが勧告する年間1ミリシーベルトの被爆量を
超えているのではないかという不安があります。

子どもたちへの影響は、大人の3倍、5倍という専門家の意見も
あることから、子どもたちに対しては、これからできるだけ外部被爆、
内部被爆ともに減ずる措置をとる必要があると考えます。

今回の原発事故はかつて人類が経験したことのない未曾有の
放射能が外部にもれる事故であり、炉心のメルトダウンも発表
されました。政府は健康にはただちに影響はないと発言を
繰り返していますが、これも将来的に見て、影響が本当にないのか、
また将来影響が出てくるのか、子供をもつ親としては不安な日々を
過ごしています。

港区は「子育てするなら港区」と子育て支援にも
重点施策として力を入れています。だからこそ、子どもに対しての
影響は最小限に抑える、という立場で、万全な対策をお願いいたします。

また、朝日新聞の報道にもありましたように、東京の土壌汚染も
深刻です。チェルノブイリ事故後数年たって生まれた子どもたちにも
健康被害があるのは、土壌や食材による内部被爆、という研究も
あります。現在の東京での上空線量は落ち着いてはいても、
土壌や食材による被爆に対しては、まだ対策が十分とは言いがたいです。

港区の将来を担う子供によって放射能による影響は少なければ
少ない程良い、という認識のもと、区議会のお力添えをお願い申し上げます。

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区民から議会に要望を出すには、
「陳情」と「請願」があって、
「陳情」だと、意見書ということで単純に各議員が読む、
ということになるのですが、
「請願」だと、賛同する議員が名前を署名し、
各会派で「採択」か「継続」(今回は採択しないで継続審査)か
「不採択」か対応を決め、
その「請願」が付託される委員会
(今回は「防災・エレベーター特別委員会」)で、審議され、
多数決で、採択するかどうかが決まります。

請願が採択されるということは、議会が認めたということで、
重い意味を持つものです。
簡単に議会を通るものでもないし、
この請願は特に「理念」だけではなく、議論の余地がある
部分(2)と3)と4)の部分)が盛り込まれているので、
難しいものがありました。

この請願の採択については、いろいろな背景があったり、
わたしも思うところがいろいろあるのですが、
それは次回書きます。