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浜岡再稼働「住民投票が必要」 永久停止決議の静岡・牧之原市長

交付金増でも判断変えず

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運転停止中の中部電力浜岡原子力発電所(御前崎市)について、牧之原市議会は9月下旬、「確実な安全・安心が担保されない限り、永久停止にすべきだ」という決議案を可決し、西原茂樹市長も全面的に賛同した。同社が早期の運転再開を求める中、決議の狙いはどこにあるのか。西原市長に真意を聞いた。

――決議の経緯と、市長としての考えは。

「市議会は浜岡原発への市民や地元経営者の不安の声を聞いた上で決断した。私も同じ思いを持っていたので感謝し、賛同すると表明した。意見書ではなく、決議ということに重みがある」

――議会が「廃炉」ではなく、「永久停止」としたのはなぜか。

「私は原発を止め続けてほしいと言ってきた。議会にもいろいろな考え方があり、賛成した議員にも温度差があることは認識している。それをまとめるために『確実な安全・安心が将来にわたって担保されない限り』と条件を付けたのではないか。『永久停止』とはいい言葉を考えたと思う。議会も含みを残していると思うが、結果的に『廃炉』とそれほど意味合いは変わらない」

――中部電力は早期の再稼働を求めているが。

「中部電力は今回の津波対策に関する資料を周辺自治体に全戸配布するようだ。仮に7割の市民が原発を動かせと言ったら、民意としてそういう判断もあり得る。ただ東京電力福島第1原発の事故後、万が一でも大規模事故の可能性があるとなれば、再稼働に関して市長や議会だけで判断できない。仮に県や他の市町が再稼働すべきだと判断した場合には、市民の覚悟を問うために住民投票が必要と考える」

――国が交付金の大幅増額を提示しても、再稼働はあり得ないのか。

「そういう話には乗れない。交付金が増えても判断は変わらない。それを国がやったら原子力行政がめちゃくちゃになる。仮に使用済み核燃料の中間貯蔵施設を東京都内に造るなど、日本全体でリスク分散するということを国が本気で考えるなら議論の余地もある」

――御前崎市議会が「決議は誠に意外で、困惑している」という意見書を全会一致で可決した。

「御前崎の議員にもいろいろな思いがあり、牧之原市長としてコメントはしない。ただ、決議については、多くの御前崎市民から私に直接、エールが来ている。市の予算の約4割が原発関連の交付金で占められ、雇用も生み出す原発に市民が止めてほしいとは言いにくい。意見書の内容は議員の識見だが、それが民意を全部捉えているかというと、そうではない住民もたくさんいると思う」

――牧之原市民は今回の決議をどう見るか。

「35年間の原発との付き合いの中で、合併問題や交付金などが絡み、地域住民には屈折した思いがある。交付金では立地する御前崎市と比べて大きな差があるが、事故が一度起きれば被害は一緒だ。従来は国や電力会社から絶対安全と説明を受けた住民側が意見を言う機会がなかった。今言わないと、子々孫々までの悔いになるという思いが住民にはあるようだ」

 旧相良町(現牧之原市)出身。1977年金沢大工卒。89年旧相良町議会議員(1期)、91年静岡県議会議員(4期)を経て2005年10月から現職(2期目)。57歳。

「民意」背景に姿勢を転換

旧相良町議から静岡県議を経て現在の牧之原市長まで22年間、地元の政治家として浜岡原発と向き合ってきた西原氏。現在は原発の危険性を声高に訴えるが、インタビューでは「福島原発の事故までは、私自身も安全神話を信じていた」と自戒を込めて振り返る。6月の意識調査で過半数の市民が原発停止を支持。「民意」が政治家の姿勢を根本から変えた。

市長は在任中の再稼働を事実上否定している。ただ、仮に再稼働の判断に迫られた場合には、原発立地市に周辺市町を加えた広域の住民投票が必要だと主張する。原発から3キロメートルの位置に自宅があり「私自身も純粋に怖い」と話す。言葉の端々から、原発政策は国には任せられないという覚悟がにじみ出ていた。

(静岡支局 飯塚遼)

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